実は私、自分のお店の従業員に嫌われていたことがあります。

自分のお店を出すことは、私の夢でした。

しかし、夢に夢中になりすぎてしまったのでしょうか。

周囲のことが、まったく見えなくなっていたんです。

自分が嫌われていたことに気づかなかっただけでなく、「スタッフ思いのやさしい店長だ」とさえ考えていました。

この経験から私は、自分を知ることの大切さについて考えるようになりました。

自分と向きあう習慣をつけることで、人生によい影響を与えると実感しています。

この記事では、そんな私の体験をもとに

  • 自分を知るための方法と大切さ

について、わかりやすくお伝えいたします。

自分を知ることの大切さとメリット

はじめに、自分を知ることの大切さとメリットについて紹介していきましょう。

そこでまずは、「そもそも自分を知るってどういうこと?」

これについて、わかりやすくご紹介します。

自分を知るってどういうこと?

自分を知るって、どういうことでしょうか?

ここではわかりやすく、

  • 自分の気持ちや考え、欲望などを客観的に把握・理解すること

と考えてください。

そして次に、以下の3つの「自分」を意識してみましょう。

自分を知るための3つの段階のイメージ
  1. 本当の自分(もともとの自分)について知る
  2. いまの自分について知る
  3. 未来の自分について知る

つまり、

  • いまの自分がどんなことを考え、感じ、何を求めているのか?
  • 未来の自分は何を求めているのか?
  • 本当の自分は、どんな人間なのか?

といったイメージです。

これが、自分を知ることの基本です。

ひとことでまとめると、

  • 自分の気持ちや考え、欲望などを客観的に知るんだけど、それには「本当の自分(もともとの自分)」、「現在の自分」、「未来の自分」という角度から知っていけると良い

ということになります。

それでは次に、自分を知ることのメリットについて紹介していきましょう。

自分を知ることのメリット

「自分を知ること」は、心理学では「セルフ・アウェアネス」などと呼ばれています。

そこでは、自分を知ることについて、次のようなメリットがあると言われています。

  • 幸福度が高まる
  • よい判断ができるようになる
  • コミュニケーション能力が高まる
  • 学業の成績がよくなる
  • 仕事で成果をあげやすくなる
  • より創造的になる

確かに自分を正しく知ることができれば、いまよりもっと幸せになれそうです。

自分にとって、よりよい判断もできるようになるでしょう。

ただし、注意点もあります。

自分を知るときの注意点は「ひとりよがり」になってしまうこと

自分を知るときに注意すべきこと。

それは、「ひとりよがり」です。

というのも、やっぱり自分で自分について知るのは難しいからです。

「録音した自分の声が、予想以上に変な声だった」

「そこまでじゃないと思ってたけど、体重計に乗ったら予想以上に太ってた」

こんなちょっとしたことでさえ、正しく自分を認識するのはなかなか難しいです。

どうすればいいか?

ポイントとしては、次のような点に気をつけるとよいそうです。

  • 自分が思う自分について知る
  • 他人から見たあなたについて教えてもらう

自分を知るときは、この2つの方向を意識しておくとよいでしょう。

他人からみた「あなた」と、自分が思う「自分」との違い

自分が思う自分と、他人から見たあなた。

ここは大切なところなので、もう少し例をあげて説明しておきましょう。

例えば、次のような感じです。

  • 自分が思う自分は「リーダーシップがある自分」
  • 他人から見たあなたは「強引で他人の意見を尊重してくれない人」

これはその場の状況や、相手との関係によっても変わってくるところではあります。

しかしだからこそ、2つの方向から自分を知っていく。

そうすることで、こういった「ズレ」を修正していくことができます。

結論としては、

  • 他人からどう見られているかを気にすることは、やりすぎなければむしろ良いこと

といえるでしょう。

自分を知ることで得られるメリットはさまざまな場面で活用できる

自分を知ることで得られるメリットは、人生のさまざまな場面で活用することができます。

例えば、進学や就職、結婚や出産などです。

人生にはさまざまな「運命の分かれ目」がありますよね。

ライフステージの変化

自分自身の決断について、迷ったり悩んだりすることもあるでしょう。

そんなとき、自分を知ることによって、人生の変化にうまく対処できるようになります。

つまり、自分を知ることは、あなたの人生を充実で幸せなものとしていくために必要なことといえるのです。

私が自分を知ることの必要性を感じたのは仕事のことでした

私が「自分を知ること」の必要性を感じたできごと。

それは、会社を辞めて独立したことでした。

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自分を知るための効果的な5つの方法

次に、自分を知るために効果的な5つの方法を紹介します。

自分が思う自分を知る

  1. マインドフルネス
  2. ジャーナリング
  3. 解決志向アプローチ
  4. 性格診断・強み診断など

他人から見たあなたを知る

  1. フィードバック

ひとつずつ紹介していきましょう。

1) マインドフルネス

マインドフルネスとは、自分の内面に意識を向けて、浮かんでくる思考や感情をありのままに見つめる方法です。

ポイントは、自分の思考や感情について反応したり判断したりしない、ということ。

これによって、考えすぎたり落ち込みすぎたりすることなく、自分と向きあうことができるようになります。

自分と向きあうことで、自分を知ることもできるはずです。

2) ジャーナリング

「書く瞑想」ともいわれているジャーナリング。

自分が感じていることや考えていることについて書きだしていく方法です。

ジャーナリングを使って自分と向きあうことで、自分を知るきっかけを得ることができるでしょう。

ジャーナリングとは?効果を高めるやり方を3ステップで紹介

3) 解決志向アプローチ

解決志向アプローチは、あなたの「未来」を知るための方法です。

解決志向とは、問題の原因を見つけるのではなく、解決方法を探っていくアプローチです。

「なぜこの問題が起きたのか?」

ではなく

「この問題を解決するにはどうしたらいいのか?」

と考える。

これによって、自分が未来にとるべき行動を知ることができます。

4) 性格診断

自分の性格には、生まれと育ちの両方が影響を与えているといいます。

性格を知ることで、その人の生きかたがおおまかに見えてくる、と考える心理学者もいるそうです。

性格診断やそれに類するものはたくさんありますが、「ビッグファイブ」という性格診断は信頼性が高いようです。

5) フィードバックをもらう

実は自分を知るときのコツとして、「他人から見たあなたについて教えてもらう」というものがあります。

というのも、やっぱり自分で自分を知ろうとしても限界があるからです。

他人から見たあなたを知るためには、「フィードバックを得る」という方法があります。

次のステップを参考にしてみてください。

Step1 ネガティブな意見をもらう

ネガティブなことを相手に伝える。

これは、誰でも言いにくいもの。

そこでまずは、あなたの方から自分のネガティブな部分を開示して、さらに加えて改善点を教えてもらうと良いそうです。

例えば信頼できる上司に対して、

最初の質問:「私は仕事のとき、ついつい急ぎすぎて雑になってしまうのですが、これを改善するためにはどうしたらよいでしょうか?」

と尋ねてみましょう。

加えて、

次の質問:「他にもっとも改善すべき点があるとしたら、どんなところでしょうか?」

と尋ねてみる。

「次の質問」が本当に聞きたいことなのですが、それを引きだすために、あえて最初の質問をする。

こういう方法なら、相手もあなたに対するネガティブな評価を伝えやすくなるかもしれません。

Step2 フィードバックをうまく活用する

他者からのフィードバックをうまく活用するためのコツがあります。

それは、できるだけ状況を限定して、ひとつひとつ対処していくこと

例えば仕事なら、「プレゼンのとき」とか「営業のとき」などの具体的な状況のほうが、フィードバックを得やすいようです。

さてここまで、「自分を知る方法」について紹介してきました。

最後に、自分に対する理解を深めるために、「そもそも自分って?」という内容についてお伝えしていきましょう。

そもそも自分って?自分を知るための基本

自分を知る。

だけど、そもそも「自分」ってなんでしょうか?

ここからは、自分に対する理解を深めることで、自分を知ることに役立つ情報をお伝えします。

自分とは「自分がどうありたいか」ということ

あえてわかりやすくお伝えしてしまいますと、

  • 自分とは、自分がどうありたいか? ということ

と言うことができます。

古代ギリシアの格言に、

汝自身を知れ

というものがあります。

自分を知ることは、何千年もの昔から大切なことだと考えられてきたと、言えるでしょう。

次のような言葉もあります。

自分自身でないことほど恥ずべきことはなく、自分自身でものを考え、感じ、話すことほど、誇りと幸福をあたえるものはない(フロム)

確かにそのとおりだと思います。

そこで次に、赤ちゃん時代を振り返ることで「自分」について見ていきましょう。

なお、自分自身がどうありたいか? については、下記の記事を参考にしてください。

「自分がどうありたいか?」の大切さと具体的な見つけ方

1) 自分を意識する段階

生まれたばかりの子どもには、「自分」という意識はあいまいです。

でも、2歳くらいになると、鏡にうつる「自分」を認識できるようになってきます。

そして思春期。

この頃には、「他人からどう見られているか?」を強く意識するようになっていきます。

成長するにつれて、「自分自身でありたい」という欲求をもつようになるのです。

自分自身であるってどういうこと?

じゃあ、「自分自身である」ってどういうことでしょうか?

  • 自分の個性や、かけがえのない自分という存在を自分で認めること

まずは、そんな風に考えてみてください。

でももうひとつ、大切なことがあります。

それは、他人にも自分の存在を認めてもらうこと、です。

ここまでをまとめましょう。

  • 自分の個性や自分という存在を自分で認め、受け入れること
  • ありのままの無防備な自分を他人に認めてもらい、受け入れてもらうこと

このようなとき人は、「自分自身である」という感覚を持つことができるんだ、考えてみてください。

2) 自分のアイデンティティについて知る

「アイデンティティ」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

ひとことでいえば、「自分はこういう人間だ、という自分自身の考えや感覚のこと」です。

人は大人になるにつれ、「自分はこういう人間だ」という、自分なりの価値観を持つようになります。

これが「アイデンティティ」です。

しかしここで、大切なことがあります。

それは、

  • アイデンティティは人生のなかで何度も構築しなおす必要がある

ということ。

例えば、進学や就職、結婚や出産。

例えば女性ならば、母であり、娘であり、妻であり……といったように、さまざまな役割を担うようにもなっていきます。

このようなイベントによって、自分自身というものが変化していくからです。

3) 自分を知るための自分とは?

ここまで、「自分を知るといっても、そもそも自分って何?」について、お話をしてきました。

簡単にまとめますと、

  • これが自分だ、といえるような自分自身の考えや感覚を「アイデンティティ」と呼ぶ
  • しかしアイデンティティは、さまざまなライフイベントなどを通して変化していくことがある

と、言えます。

つまり自分というのは、

  • 「これが自分だ」という自分を持ちながらも、ライフステージや役割の変化に合わせて変化していくもの

と言えるでしょう。

まとめ

この記事では、自分を知ることについて紹介しました。

自分にはさまざま顔(役割)があり、またそれらはライフステージにあわせて変化していきます。

そして私たち自身も、

  • 本当の(もともとの)自分
  • いまの自分
  • 未来の(こうありたいという)自分

という3つの側面があります。

だからこそ、自分を知ることは簡単ではありませんが、大切なことなんだと思います。

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この記事を書いた人

Udagawa Yushi

スモールビジネスコンサルタント/ウェブ集客プロデューサー/元オーナーセラピスト
 
開業後1年間まったく売れず赤字続き → 独自の分析と膨大な検証を試し、毎月60名の新規客が集まる人気店に。
その知見を生かし、300名以上コンサル → 月商200万越え、講座を開催し全国から生徒さんが殺到などの成功例を輩出。あなたならではの "魅力" で売れるお店にするのが得意。
 
著書「頭とこころの整理法〔第一版〕」