この記事では、ライフデザインとは何か? についてわかりやすくお伝えします。
「自分はどんな人生を送りたいのか?」
誰でもどこかのタイミングで、人生について考えることがあると思います。
このように、「どんな人生を送りたいか?」について考えることを、ライフデザインといいます。
実は私にも、そんなタイミングがありました。
「仕事を辞めて独立するかどうか?」
30歳を目前にして、真剣に悩んだことがあったのです。
結果、本当に独立してリラクゼーションサロンのオーナーセラピストになりました。
いま振り返っても、この決断をしてよかったと感じています。
そこでこの記事では、そんな私の体験をもとに
- ライフデザインとは
について、わかりやすくお伝えします。
ライフデザインとは
自分はどんな人生を送りたいのか?
このことについて考えることを、ライフデザインといいます。
ただし、ちょっと注意も必要です。
似ている言葉に、「ライフプラン」というものがあるからです。
ライフデザインという言葉の意味
ライフデザインと、ライフプラン。
わかりやすく整理してみましょう。
よく見ると、「デザイン」と「プラン」に違いがあります。
- デザイン = Design = 設計
- プラン= Plan = 計画
それぞれこんな意味がありますよね。
というわけで、ライフデザインという言葉の意味は、「人生設計」という意味。
そしてライフプランとは、「人生計画」といえるでしょう。
ライフデザインとはあなたにとっての理想の人生のイメージをはっきりさせていくこと
このように、ライフプランという言葉との違いもふまえて考えてみると、
- ライフデザインとは、あなたにとっての理想の人生のイメージをはっきりさせていくこと
ということがわかると思います。
そしてそのイメージを実現させていくために、人生の計画を立てていく。
こう考えてみると、ライフデザインとライフプランの違いがよくわかると思います。
ライフデザインの例とライフデザインのメリット
続けて、ライフデザイン例とそのメリットについて紹介します。
ライフデザインの例
「家を建てること」を例にあげて考えてみます。
どんな家にしたいのか? について考えて設計することが、ライフデザイン。
その設計図にしたがって実際に家を建てていくための計画が、ライフプラン。
このような違いがあります。
ライフデザインのメリット
ライフデザインについて考えることは、自分そして自分の人生と向きあうことでもあります。
ある意味、幸せな生きかたを追及するようなもの、といえるかもしれません。
そのためライフデザインのメリットは、自分の人生をよりよいものにできるところにある、といえるでしょう。
まずは簡単な質問に答えてみよう
こうやって書くと、ライフデザインって難しいな、と感じるかもしれません。
そんなときはまず、
- あなたのこれからの10年の人生設計はどんな感じですか?
という質問について考えてみましょう。
もしあなたが20代なら、仕事や結婚のことについて考えるかもしれません。
あなたが40代なら、育児やお金のことについて考えるかもしれません。
ライフデザインについて難しく感じるときは、まずはこのようなシンプルな質問からはじめてみるとよいでしょう。
ライフデザインの基本の書きかた
では次に、より具体的なライフデザインの書きかたについて紹介します。
基本的なライフデザインの書きかた
基本的なライフデザインの書きかたについては、次の4ステップを覚えておくとよいでしょう。
- 人生を仕事・生活・お金・人間関係などのいくつかのジャンルにわける
- ジャンルごとに自分の実現したいことや、夢や目標について書いていく
- 全体をまとめる・時間軸について考える
- 年に一回くらい見なおす
順番に解説していきましょう。
1. 人生を仕事・生活・お金・人間関係などのいくつかのジャンルにわける
人生について考える、といっても大きすぎて漠然としてしまいますよね。
そこであらかじめ、人生をいくつかのジャンルにわけて考えてみましょう。
例えば、上の図のような感じです。
自分にとって大切なことが他にあるならば、それも含めてみましょう。
2. ジャンルごとに自分の実現したいことや、夢や目標について書いていく
ステップ1で分類したそれぞれのジャンルについて、
- 現在の満足度
- 理想とする満足度
を書きだしてみましょう。
そのうえで、それぞれのジャンルについて夢や目標などを書きだしてみるとよいでしょう。
3.全体をまとめ、時間軸について考える
ジャンルごとに夢や目標について書きだしたら、全体を俯瞰して、優先順位を決めてみましょう。
いまの自分にとって取り組むべきことを決めていくようなイメージです。
4. 年に一回くらい見なおす
基本的に、ライフデザインというものは変化していくもの、と考えておくとよいでしょう。
そのため例えば、お正月休みなどに定期的に見なおしてみるとよいでしょう。
ライフデザインの必要性
ここまでライフデザインの書きかたについて、その基本を紹介してきました。
でも、そもそもライフデザインって、本当に必要なのでしょうか?
もちろんなくても、生きていくことはできます。
しかし、「ライフデザインは必要」と考えている人は、意外と多くいらっしゃいます。
ライフデザインはありますか?
独自アンケートの結果。2019年10月28日~30日まで、25歳~34歳の方を対象にウェブ上で実施。100人の方に回答いただきました。
ライフデザインが必要な理由とは
ライフデザインの必要性は、次の3つの視点から考えることができます。
- 人生の問題を解決し目標を達成しやすくするため
- 自己責任の時代を生き抜くため
- 自立した人生を送るため
1) 人生の問題を解決し目標を達成しやすくするため
ライフデザインがあると、人生の問題を解決し、目標を達成しやすくなります。
以前、Eテレの「デザイン あ」という番組のコーナーの中に、「うごきのデザイン」というものがありました。
「うごきのデザイン」は、
映画館やスーパーマーケット、駅のホームなどを、どのようにデザインすれば、人々がスムーズかつ快適に、目的に沿った動きができるようになるか?
ということをわかりやすく伝えてくれます。
デザインという言葉には「設計」という意味があります。
例えば、駅のホームに直線を何本かひいてみる。
これだけで、乗降者する人の動きがスムーズになります。(上図参考)
シンプルなデザインにも、人の動きを変える力がある良い例といえるでしょう。
人生も、これと似ています。
ライフデザインがないと、問題解決や目標達成が難しくなってしまうことがあります。
2) 自己責任の時代を生き抜くため
「自己責任」という言葉をよく聞くようになりました。
自己責任論のひろがりは、1990年代頃からはじまったといわれています。
すでに現在の日本では、自己責任をひとつの常識として受け入れてしまっている、といえるかもしれません。
例えば、「貧困は自己責任である」という考えかた。
貧困は自己責任か?
参考:新・日本の階級社会より
これに関しては、本人もそうだと感じているし、まわりもそうだと感じている。
そんな考えかたについて、「賛成」は50%以上、「どちらともいえない」でも30%近くある。
本当なら社会が支援してくれれば助かるであろうさまざまな問題についても、「自分でなんとかしなくちゃ」という考えてしまう。
このような、やりすぎともいえる自己責任論が常識になりつつあります。
しかしだからこそ、自分の人生に向きあうライフデザインの必要性が高まっているといえるでしょう。
3) 自立した人生を送るため
最後に、「自立」という観点からみてみます。
自立とは、「自分のことを自分でできる」というような意味。
先ほどお伝えした「自己責任」とも近い部分があるかもしれません。
しかし自立とは、「他人のことはどうでもいい」ということではないのです。
真の自立とは、「他人、つまり自分とは違う考えかたも、それはそれとして理解する」ということにもつながってきます。
さらには「自分のことを他人にも理解してもらう」ということにもつながっていきます。
人生の自立について考えるうえで、ライフデザインの必要性は高まっているといえるでしょう。
ライフデザインを書くときに知っておくとよいこと
最後に、ライフデザインをうまく書くためのコツについて、3つのポイントをご紹介します。
個人的な体験からくるおすすめにすぎませんが、参考になれば幸いです。
1.倫理と家庭科が意外と役に立つ
ライフデザインについて考えるとき、「倫理と家庭科」が意外と役立ちます。
倫理とは
倫理というのは、簡単にいえば「人生をよりよく生きるとは、どういうことだろうか?」というようなことについて学ぶ教科です。
家庭科とは
家庭科というのは、普段の生活を生きていくために必要な知識を教えてくれます。
2.ニュースや本を読むと世界がひろがる
よくいわれることですが、ニュースや本に触れることで、世界をひろげることができます。
人生にはシンプルな部分と、複雑な部分があります。
そのため、世界をひろげてさまざまな見方ができるようになると、実際に役立つライフデザインができるようになってきます。
最近ではブックガイド的な本もあり、おすすめです。
一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊
3.ノートに手書きの習慣が役立つ
この記事では、ライフデザインの基本的な書きかたについてご紹介しました。
しかし実は、ライフデザインの書きかたに厳密な決まりがあるわけではありません。
そもそもライフデザインとは「あなたがどんな人生を送りたいか考えること」だからです。
自由なイメージで、自分の人生について考えて構わないのです。
このときに、「ジャーナリング」という、自分が考えていることを書きだすスキルを身につけておくと役立ちます。
まとめ:ライフデザインとは
この記事では、ライフデザインとは何か? について、できるだけわかりやすく紹介しました。
ライフデザインは、絶対に必要というわけではありません。
ですが、自分そして自分の人生と向きあってよりよく生きていこうとすることは、決して無駄にはならないと思います。